NHSに登録されたら送られて来るカード(右)。「地域によっては送られて来ないこともある」と書いてある本もあり、登録してから1ヶ月ほど送っても来なかったのでうちには来ないのか、と思っていたら、忘れた頃に郵便(上)で届いた。

ネットで検索し、近くのGPを調べる。
ちなみに
http://www.nhs.uk/England/Doctors/Default.aspx
で自分の郵便番号を入力したら見つかります。


Wimbledonの駅に近いGPに行って、最近日本からやって来たんだが、ここに登録したいというと、一体いつからここに住んでいるのかと尋ねられた。先週からだ、と答えると、

「半年以上住んでいる人でないとうちではやっていない」

と高飛車な理由で断られる。他にどこかあるかと聞くと、一軒紹介してくれた。

家に帰って、電話して聞いてみたら、今日今から書類を書きにこいという。行くと、まずスタッフが

「うちはこの住所やってた?」

とほかのスタッフに尋ねていた(どうやら管轄区域があるようだ)。そして住所を証明できる物を見せろと言う。これは、通常は電気、水道などの請求書のことだが、そんな物はまだない。他には、賃貸契約書でも可なのだが、その日の時点ではまだ不動産屋から送られて来ていなかった。それで、賃貸契約書が届いたら再度正式に登録に来るということでその日は終了。今度来るときに持ってくるようにと、尿検査用のビンをもらって帰る。

数日後、不動産屋から郵便で賃貸契約書が届けられたあと、再度GPに出向き、登録作業完了。そこは数人の医師達が共同で医院をやっている所で、

「貴方達の担当医は誰々先生です、いつもはこの先生に診てもらうことになるのでこの曜日とこの曜日になります(医院は毎日やっているが、彼は毎日勤務しているわけではない)が、緊急の場合などは他の先生でも可能です。また、女医を希望する場合はその時に言えば女医に診てもらうことも出来ます」

ということであった。実際に診察をしてもらおうとしたら、システムに正式に登録されるのに二日かかるから、二日後に予約の電話をしなさい、という。

GPに登録する(妊娠26週)

「ゆりかごから墓場まで」というのがイギリスの社会福祉政策のスローガンで、イギリスでは医療費は原則的に無料。妊娠・出産もこれに含まれ、当然無料。そのためには、GP (General Practitioner)という「かかりつけ医(ホームドクター)」に登録してNHSシステムに加入していることが必要。一方、「プライベート病院」というのもあって、かなりの高額を支払えばそういうところでの診察、治療などが受けられるということだが、必ずしもNHSより医療水準が高いというわけではなく、待ち時間がほとんどないことと、妊娠・出産の場合は特定のスタッフに最初から最後まで見てもらえる、という利点があるくらい。

イギリスの医療システム
ロンドン到着まで

20074月にロンドンの病院で第二子を出産。第一子は日本の個人病院での出産だったが、今回はこちらの一般病院。色々不安もあったが、待ってちょうだい、といってもお腹の中の子供は待ってはくれるはずもなし。

ロンドンに引っ越した三か月後が予定日(妊娠第25週)、という状態で日本を出発。第一子の時にもお世話になった産科の先生に「イギリスに行って出産します」と伝えるが、特にこれといった紹介状みたいなものはなし。日本の母子手帳には、一応英単語も併記されているのでこれまでの状態は最低限はイギリス人たちにもわかってはもらえるはず、というように思っていた。